ボルドーの隠れた魅力!リストラックとムーリの未来に注目
- Yoshi Masuda
- 3月18日
- 読了時間: 3分
更新日:3月25日
ボルドーの隠れた名産地!リストラックとムーリの未来
先日、ボルドーに行ってきました!ボルドーといえば、世界的に有名なメドック地区が思い浮かびますよね。特に注目したいのは、その中で作られるワインの中でも特に知られている「6つの村」の存在です。
これらの村とは、下流から順に「サン・テステフ(Saint-Estephe)」「ポイヤック(Pauillac)」「サン・ジュリアン(Saint-Julien)」「リストラック(Listrac)」「ムーリ(Moulis)」「マルゴー(Margaux)」です。

この6つの村の中でも、サン・テステフ、ポイヤック、サン・ジュリアン、マルゴーは、世界的に名高いシャトーを持っていることで有名です。しかし、リストラックとムーリは、どうしても少し影が薄い印象を受けるかもしれません。その理由は、他の4つの村と比べて著名なシャトーが少ないからです。
ただし、リストラックとムーリも素晴らしいワインを生産しており、品質の面で決して劣っているわけではありません。実は、この2つの村には非常にユニークな特徴があり、これがワインの品質に大きなプラスとなっています。

リストラックとムーリの魅力
リストラックとムーリはジロンド川から少し離れた場所に位置しています。このため、川からの湿気が少なく、カビ病のリスクが低いという大きな利点があります。この点がワインにとっては非常に重要で、品質に良い影響を与えているのです。
さらに、リストラックとムーリは今後、さらなる発展を目指していくつかの戦略を打ち出しています。ここでは、私が聞いた2つの新しい取り組みをご紹介したいと思います。
1. 白ワインの生産認可を求めて
リストラックやムーリでは白ワインの生産も行われているのですが、メドック地区のAOC(原産地名称保護)では、基本的に赤ワインしか認められていません。そのため、これらの村で白ワインを生産しても、AOCリストラックやAOCムーリのラベルではなく、AOCボルドーとして表示されてしまいます。
実は、リストラックは白ワインの生産比率が高く、品質も非常に良いものが多いのです。このため、リストラックとムーリの生産者たちは、白ワインにもAOCリストラックやAOCムーリの表示ができるよう働きかけを行っているとのことです。これが実現すれば、地域のワインの評価が一段と高まりそうですね。

2. リストラックとムーリの合併計画
リストラックとムーリは地理的に隣接しており、異なるテロワール(土地の特徴)を持っています。しかし、合併の可能性もゼロではないとのことです。もし実現すれば、地域全体の知名度が大きく向上し、さらに注目されることになるかもしれません。
普段あまり話題に上がらないリストラックとムーリですが、これからの動向には大きな注目が集まりそうです。特に、白ワインのAOC認定や合併が実現すれば、ボルドーのワインシーンに新たな風を吹き込むこと間違いなしです。
今後の展開に目が離せません!これからのリストラックとムーリの進展を、しっかりとウォッチしていきたいと思います。
<ボルドーのガイドさん>
ボルドーでは、AMT BORDEAUXの大宅利恵子さんにご案内頂きました。
フランス歴が長く、通訳としてはもちろん一流ですが、ガイド以外にぶどう畑で働かれていて、その経験に基づいたお話がとても楽しいです。
事前のメールでのやり取りも迅速で丁寧。当日も私の無理なお願いにも快く対応してくださり、とても満足しました。おすすめのガイドさんです。
