ジョージア通の方に教わったワイン物語〜キンズマラウリとツィナンダリ〜
- Yoshi Masuda
- 8月18日
- 読了時間: 2分
先日、長くロシアに滞在されていた方とお話する機会がありました。モスクワを拠点にロシアとコーカサス3国(ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン)を担当されていた方で、地域事情にとても詳しい方です。
その方がワインボトルを手に、こんな話をしてくれました。「ジョージアとアルメニアは、どちらも“ワイン発祥の地”だと言い張っているんですよ(笑)。どちらも紀元前6,000より前からの歴史を誇ると主張していて…」
そう言って見せてくれたのは、ジョージアのワインでした。

ジョージアワインの魅力
ジョージアは約8,000年のワイン造りの歴史を持つ、世界最古の産地のひとつです。土に埋めた素焼きの壺「クヴェヴリ」を使う伝統的な醸造法は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
ワインは国民の生活に深く根づいており、家庭の食卓から宴席まで欠かせない存在。地方ごとに異なる個性を楽しめるのも魅力です。

キンズマラウリとサペラヴィ
最初に紹介されたのは、カヘティ地方の銘醸地「キンズマラウリ(Kindzmarauli)」のワイン。造り手は「ベシーニ(Besini)」というワイナリーです。
キンズマラウリは、かつてクレムリンで振る舞われ、チャーチル首相が愛したことでも知られています。深みのあるルビー色、熟したベリーの甘い香りが印象的で、使用されるぶどうは「サペラヴィ(Saperavi)」。
サペラヴィは果皮も果汁も赤い“ティントゥリア型”のぶどう品種で、濃い色合いと力強い骨格を持ちます。半甘口のワインが多く、肉料理やチーズと相性抜群。日本でも購入できますので、気になる方はぜひ試してみてください。👉 参考リンク(楽天)

ツィナンダリと2つの白ぶどう
次に教えていただいたのが、同じくカヘティ地方の「ツィナンダリ(Tsinandali)」の白ワイン。こちらもベシーニの手によるものです。
使用されるぶどうは、ルカツィテリ(Rkatsiteli)とムツヴァネ(Mtsvane)の2種類。
· ルカツィテリ → 爽やかな酸味とすっきりした味わい
· ムツヴァネ → 華やかな香りと果実味
両者が合わさることで、エレガントでバランスの良い仕上がりになります。冷やして飲むと魚介や前菜と相性抜群。こちらも日本でも購入できますので、気になる方は、下記のリンクをクリックしてぜひ試してみてください。

グラスの中で旅をする
ワインはただの飲み物ではなく、その土地の歴史や文化、人々の暮らしを映し出す鏡でもあります。
ジョージアのワインを味わうことは、古代から現代へと続く物語をグラスの中で旅するような体験。次にワインを選ぶとき、ぜひ「ジョージア」という選択肢を思い出してみてください。

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